本の海を泳ぐとぅーん

ー本の海を泳ぎ、しゃべって、動いて、泣くー

【本屋大賞】第13回大賞 『羊と鋼の森』宮下奈都

2016年の 第13回本屋大賞は

宮下奈都さんの『羊と鋼の森』
f:id:gotham7:20190415211646p:plain

宮下奈都

2004年『静かな雨』でデビュー
2012年『誰かがたりない』で第9回本屋大賞ノミネート


『羊と鋼の森』以外は読んだことないので
本屋大賞コレクターとなるために
ぜひ、『誰かがたりない』は読んで見ようと思う

『羊と鋼の森』

※できるだけ率直な感想を述べるので、好みをはっきりだします


あらすじはこちら

ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。


ちょっとわかりづらい感じがするから、かぶる内容もあるけど補足すると

一人前のピアノ調律師を目指す一人の青年(外村)が主人公の青春小説

同じくピアノがテーマとなっている
『蜜蜂と遠雷』 は"ピアノ演奏者"がテーマだし、
コンクールが舞台となっているので
ワクワク感が大きい


一方、こちらの主人公は調律師
演奏者それぞれの、求める音に合わせるために、音を聞く
鍵盤と弦が奏でる音の
森の中、自然の中を連想させる描写は

とても心地よい

ワクワク感よりは、心地よさのほうが大きい


ピアノ調律師を目指すきっかけを作った板鳥さんをはじめ、個性的で魅力的な調律の先輩方
そして、二人の天才ピアニストの少女達

皆から影響を受けて、成長していく様子を、やさしい文章で描き出している

チャートとしてはこんな感じ

f:id:gotham7:20190415222311p:plain
読了感がさわやかな感動系で、人物も魅力的
だけど自分の好みからするとちょっとだけ物足りない感じもした

特に、人物が理想化されすぎてはいないかな
というかんじ
現実にいそうなレベルでのいい人達
もっと理想的な人たちにしてくれてもいい
でもたしかにそれはこの作品の世界観には合わないかもしれない

激しすぎない、やさしい小説

まとめ

新人ピアノ調律師の青年、外村を主人公とした青春小説 心地よい文章と魅力的な人々の織りなす物語

www.thun-fine.com